SYM's Tech Knowledge Index & Creation Records

「INPUT:OUTPUT=1:1以上」を掲げ構築する Tech Knowledge Stack and Index. by SYM@設計者足るため孤軍奮闘する IT Engineer.

2023振り返り&転職活動記

2023振り返り&転職活動記

2023年総括

1年前に色々と目標を立てた気がしますが、転職活動にかかるコストの見積もりが甘すぎました(反省)。 今年1年ほぼほぼ「転職」+「自己理解」にリソースのほぼ全てを持っていかれましたが、その甲斐もあり自分にとって良い企業とご縁がありました。 なんとか無事に、2023/11末をもって前職(SIer)を退職し、2023/12から中小の自社開発企業に転職できました。

今年1年の業務面振り返り(ネガティブ要素あり)

年初~2023/11 までの前職についての振り返り。 ※ネガティブな要素が多いので、気分を害したくない方は読み飛ばしてください。 ステータス:某メーカー系SIerの子会社で、職種:SEではあるけど、4年ほど親会社のプロダクト開発に参画してスクラムちっく(Sprint回すけど後ろの期限は動かない)な環境で開発やっていました。

業務面では(自分含めた4人チームの) 半分リーダー?としてチームのタスク管理/スケジュール管理+メンバーの面倒を見る+コーディングレビューが主でした。が、ちょうど新規参画者2人が入る、かつ蓋を開けてみれば現場の技術セットにほぼ合わない故に、何かあれば自分が無茶をしてなんとかせざるを得ない負荷集中マッハの状態でした。それも相まって、モチベーションの維持も難しく、自然と残業も多くなり(これは元から)、仕事が終わればストレス過多の状態を消化すしつつ転職活動するような日々でした。故にプライベートで学習したりコード書いたりする時間がここ数年のうちで断トツ少ない年でしたので成長実感もあまりない1年でした。

(半分)リーダーとして、何か成果を上げられたかというと「無い」という回答になります。 理由は単純。スクラムっぽくやっているものの期限は厳しい現場の中で、明らかチームの戦闘力不足かつ自分が頭2つ3つ飛びぬけているアンバランスなチームであったため、自然と自分が色々カバーせざるを得ませんでした。本当はタスクをメンバーに委譲して任せたかったが、(特に実装となると)実力不足によりSprint内で終わらなくなる状況は頻発し、期限に間に合わないとなれば最悪タスクを奪って自分がやっていたため、メンバーに成功体験をあまり積ませられませんでした。また、技術への理解や遂行力的に明らかに任せられないものは自分がやらざるをえないような負荷集中状態でしたので、自分のリソースが足りず、チームビルディングも半ば放棄していましたし、典型的な人に任せられない&メンバー信用できないダメリーダーをやっていた(そうでもしなければ回らないし間に合わないと本気で思っていた)からです。

自分の「責任感」「分析思考(理性>感情)」の資質が完全に悪い方向に出まくっていました。 本当はトップダウン的なチーム構造にはしたくなく、フラットな構造にして自分が先頭に立って引っ張るよりも縁の下の力持ち的な立ち回りが自分らしいと思いながらも、トップダウン的にやらなければまともに回りませんでした。昨年までサブリーダーとして多少なりともリードエンジニアを意識した縁の下の力持ち的な立ち回りをしていた時よりも、リーダー?というポジションに拘束されてしまい、サブリーダーの時に発揮していた物も損なったような感覚が強く、現状を打破する手も見つからず終始苦しんでいました。

この1年間の学びとしては、実際にリーダー?をやってみて、マネージャーに向いてない人間がマネジメント的なことをするとどうなるかを実体験できたことは収穫だったと思います。やはり自分はマネージャーの方向には行きたくない、行くべきでないという結論が実体験を通して確信に変わりました。 また、典型的なトップダウンの業界構造/組織の中で、またリーダー的なことをやることになった際には、恐らく同じようなことを繰り返してしまうことが想像に難くないため、自分はそういった環境は避けた方が良いということです。なによりも自分にあった環境どうかが非常に大事だということを転職をして学びました(肩肘張らず、素のフラットな自分でいられる環境かどうかというのは本当に重要だと思います)。

転職活動記

今回色々な方の力を借りながら、ちゃんと転職活動をやってみて、「転職活動」という言葉自体が不適切だと感じました。 個人的には「人生を見つめ直す活動」の方が適しているのではないか、「転職活動」という言葉がその本質を見失わせているのではないか、と思いました。

(自分が30代前半というステータス(30代の転職は居場所探しというのをどこかで聞いた)だったり、これまで働きすぎて (お世話になったエージェントさんに言われた(苦笑) )、若干健康を損ねてしまったのもあり、今後あまり無茶ができないためワークライフバランスを重視していた部分もあるかもしれませんが)

自分の本音と正面から向き合いながら

  • 自分の「人生の軸」が何だから、こういったキャリアパスを目指す、自分の軸と重なる企業を目指す
  • 自分と合う企業はどういう環境(風土)か

そういったことを整理/言語化して、自分の今後の人生のために適した場所を探す活動だと思い直しました。

転職活動の中盤までは、「自分の人生の軸が〇〇だから、この企業を志望する」というのがあまり言語化できておらず、お見送りが続きました。が、とあることをきっかけに言語化できるようになってからは、それまでより自信をもって面接に臨むことができ、最終的に内定を2社からいただくことができました。

転職理由

8年半強いた前職についてと、転職理由について記載します。

前職は、某メーカー系SIer の 子会社(主に親会社からの2次請け)で、システムエンジニアをしていました。正直理由はSIerあるあるだと思います。面接では出さなかったネガティブ面も全て記載します(こういう裏事情もありましたということで、ポジティブ面と若干被ってる部分ありますが)。

ポジティブ面:

  • マネジメント前提の道しかなく、技術の方向を目指したいが、それが困難であること
  • (ありがたいことに親会社のプロダクト開発に参画させて頂いたが) プロダクトを使うユーザの声や要望が全く降りてこず、どういったものを作るのが真にユーザのためになるか分からないため、そういったものが開発現場まで降りてくる環境で開発に没頭したい
  • 改善に回すリソースがほぼなく、改善の提案/実行自体が難しいため、改善にも取り組んでいる環境で働きたい
  • 頼れる仲間と一緒にお互いリスペクトし合いながら働きたい

ネガティブ面:

  • 期限が厳しいので基本的に残業が多くなりがち(1年目で1回100h行ったり、2~3年目の銀行系は平均60h位あったり、直近4年は毎月ほぼ40h時々60h弱だったり)
  • (周囲と比べて自分が頭2つ3つ抜けていた状態だったので) 周りに頼れる人がいなく孤独感が強い
  • 技術力の低い人、向上心の低い人などの面倒を今後も一生見続けなければならないこと
  • (転職するために) 29歳から3年足掻き続けた結果、この先前職で働き続けることが難しいと判断したこと
    • 上述の事項によりモチベーション維持が3年で限界を迎えた。かつ、ネガティブな感情ばかりで精神的にも苦しかった
    • (生活に支障が出ているわけではないが) 無理がたたって多少健康を損ねてしまった
    • 以上により、このままだと定年迎えるより先に心身どちらか壊してドロップアウト一直線
  • (お分かりかと思うが) 新卒で入る会社をそもそも自分がミスっていた

転職活動準備~始動まで(2023/1~4)

準備期間が長くないかと、これには理由があります。。時系列順に

職務経歴書作成(2023/1~2)

まず、職務経歴書の作成を行いました。その際、Findy様のユーザアクセス面談 に大変お世話になりました(改めてお礼を申し上げます)。 作成には1ヶ月強程かけてしまった気がします。キャリア感の壁打ちや書類に関してのアドバイス、企業の紹介など、本格的に転職活動を始めてからも手厚いサポートいただきました。 この時は、今後のキャリアとして、SIerでのサブリーダ経験という社会から求められていることと、本当は手を動かし続けたい/技術の方向に行きたいという自分の願望の間を取る形にしていました。

応募ボタン押せない事件

書類作成もでき、何社か応募しようとしました。ですが、できませんでした。 自分の本音を無視することができず精神的な限界を迎えたからです。 本心は、マネジメントの方向を目指したくないにもかかわらず(転職が目的化していたが故に)マネジメントの方が求められているから、そこに多少寄せる。というのが、(幸いにも)できるだけの精神的余力がなく、ここで一度立ち止まりました。

転職支援サービスへ(2023/3~)

立ち止まった時、そもそも自分は周りとは何かが違うんじゃないか?という疑問がふと湧きました。巷に聞く発達障害ではなさそうだったので、色々探す中で HSP(Highly Sensitive Person)という言葉に出会いました(見つけた時は、ああこれだ。となりました)。 HSPというキーワードを元に探した結果「マジキャリ」という転職支援サービスに出会いました。 独りでは、現状を打破することができなかったので、藁にも縋る思いでお金を払って利用することにしました。担当頂いたコーチの方には最初「自己肯定感」が低すぎると言われました(それぐらいボロボロな状態でした)。1ケ月強かけて過去を振り返り、自分の本心と向き合いながら「自己肯定感」を上げるための取り組み(本を紹介頂いたり、毎日頑張ったことを3つ書く日記を付けたりなど)も帆走いただきました。 そのおかげで、5月を迎える頃にはなんとか行動に移せるくらいには精神が回復しました。

転職活動 応募~内定まで(2023/5~9)

7月末くらいまでは、転職支援サービスの方に帆走いただきながら進めました。 また、Laprasキャリアの方にも非常にお世話になりました。紹介頂いた企業以外についても面接が終わる度に直接会話して思考の整理に付き添ってくれたりと、手厚くサポートしていただきました。この方との出会いがあったからこそ、自分には (ドライとは逆の)「ウェットな環境」な風土の企業が合うということを見出せたと思います。

ただ、それだけでは足りませんでした。 8月に入るまで自分の「人生の軸」を言語化できていなかったが故に(聞かれた企業あまりありませんでしたが)志望理由が毎回上っ面のものしか用意できませんでした。(企業選びもエージェントに紹介されたものやスカウト頂いた物で直感的に選んでいたと思います) そんな状態だったため、7月に受けたとある企業で、「なぜうちか?」というのを問われた際に、上手く回答できませんでした。

そんな中、たまたまyoutube八木仁平さんの自己理解チャンネル に出会いました。 (当時) 無料配布されていた自己理解ワークや、それうちじゃなくてよくない?と言われない志望動機の作り方徹底解説 の動画で、配布されていた志望動機テンプレートを通すことで、自分の「人生の軸」をある程度言語できたため、以降の面接はある程度自信をもって臨むことができました。

その甲斐あって2社から内定を頂き、エージェントさんと一緒に以下のような項目で自分なりに企業比較を行って現在の会社の内定を承諾するに至りました。

  • ミッション/ビジョン共感
  • プロダクトの魅力
  • 仕事内容
  • 年収
  • 将来性
  • 面接での雰囲気
  • 一緒に働きたいと思う社員はいたか?
  • 業務のスピード感
  • 労働環境
  • 自己成長

自分にはスタートアップ/ベンチャーは向いていない

(こういった場で勝手に名前を出していいか分からんので伏せますが)、Lapras経由でスカウト頂いた某スタートアップ企業に応募し、最終選考まで通していただけましたが、最終的にはお見送りという結果になりました。ただ、ありがたいことに、(特にこちらから聞いたりもしていないのですが) 頂いたメールには、以下のお見送り理由も記載いただけていました。

「営業側と跨いで密な連携が必要になったり、必然的にマルチタスクが生まれたりと状況が刻々と変わっていくので、本来のパフォーマンスを発揮いただくには、もう少し後のフェーズの方が、気持ちよくご活躍をいただけるのではという結論に至りました」

自分の場合は、どちらかと言えば独りで黙々とやりたいタイプで、マルチタスクできるけど得意でもない(正確性などが犠牲になる)人間です。それを面接の中で(ストレートにではないものの)、得意/不得意を聞かれて、ありのままお伝えしたからこそ、こういったフィードバックになったのだと思います。

このフィードバックには非常に納得感がありましたし、頂けたことで自身がスタートアップ/ベンチャーには向いていない(目指すべきではない)と確信を持てました。また、企業のフェーズ的にそれなりに年数のたった中小企業が自分には良いという裏付けにもなりました。

(このフィードバックを頂けたことには感謝してもしきれません)

余談:内定承諾後~退職/入社後 (2023/9~2023/12)

前職退職(11月末)まで、もめたりとかは全くなかったものの、一波乱ありました。 9月上旬に内定を頂いて、(業務状況的に10末は難しいと判断して11末退職希望で)、次の日に上司に伝えて、その次の日には課長と面談してと、話はトントンと進みました。 最初は、退職日まで2ケ月もあるので、1ヶ月後くらいにはリーダーを誰かに引き継いで軌道に乗る位まではサポートして終盤は裏方に徹しようと画策していました。

が、退職を伝えた次の週、私の上司が交通事故にあい、入院して戦線を離脱。空いた穴を埋めるために9月後半~10月まで負荷集中マシマシでした(なぜ退職する人間が引き継ぎ関係なしに退職前月に残業60h弱もやっているんだろうと当時は思ってました笑)。 結局まともな引継ぎらしい引継ぎもできず(とはいっても、自分がチーム内のwikiの発起人で以降勝手に管理していたので情報は大体残せていたのでやることあまりなかったというのはありますが)、有休消化期間は1週間、最終出社日までフル稼働し業務を区切りよく終わらせて、そんな中頑張って引っ越しもするという、最後までドタバタ状態で退職し、なんとも歯切りの悪い最後でした(まぁある意味自分らしかったです笑)。

次の会社に入社して早1ヶ月経過しました(頑張って会社から2km弱の場所に引っ越した甲斐あって、QOLは爆上がりしました笑)。 「人の良さ」で選んだ所もあって、環境面に不満などあろうはずもなく、前職と比べれば劇的に改善されました。月1で 1on1 や 毎週 4~5人程のグループに分かれて良かった事など共有する会、スキルアップアクション(各々目標を決めてアウトプットする活動) などあり、とても新鮮です。 ちょっと忙しいタイミングに入ってしまったらしく、ほぼ未経験(昔個人で少し触ったかどうかレベル)の Ruby on Rails 製の物を改修することになり、(自主的というか自己責任でですが)残業25h位しましたが、「根詰め過ぎずにね」と声を掛けてくれる人がいたり、30h超えないようにしておけば大丈夫だったりと、前職常に45h弱が当たり前だったことを考えば、言葉で言い表せない位ワーク面も改善したと思います(まだまだこれからだと思いますが)。 また、この1ヶ月を通してかつ1on1で会話したりして、今の自分が(多少頑張れば)貢献できそうな目標も見つかったので、今後はそこに向けて精進したいと思います。

最後に(2024年目標)

年初に2023年の目標を色々立てた気がしますが、「転職」以外の目標は達成できていません。が、一番重要な「転職」が達成できたので個人的には十分すぎます。失ったものもありますが、転職活動を始めるまでの3年足掻き続けた甲斐がありましたし、とある方に笑顔が増えたと言っていただけた位には精神状態が改善されました(3年間はネガティブループにハマりっぱなしで抜け出す術すら見つからず苦しんでいたのが嘘かのように、そこから解放されました)。

2024年の目標として、ひとまず以下を上げておきます。

  • 個人でのやりたいことを進める(技術とはあまり関係ない)
  • (現職で必要なため) PHPSQL の学習
  • React の学習を継続して、個人開発を進める
  • 過去に作った自分用のドキュメント管理&ブログ投稿用ツールをリメイクする
  • 良いコード/テストしやすいコードを書くためのTipsをまとめる

あとは、人に頼ることを覚えることでしょうか(元から頼り下手ですが、前職で拍車をかけてしまい、まだまだ引きずっているので、今の環境であれば徐々に改善していけると思います)。 2023年はほとんど記事も書いてなかったので、2024年は上記に関連するものでいくつか記事を書けたらと思います。

以上